スズキ・イグニスレビュー

  

レンタカーにスズキのイグニスがあったので乗ってみることにしました!

この車は「マイルドハイブリッド」といって一応発進の際にモーターがエンジンをアシストする機構が付いているのですが、これをレンタカーのハイブリッドクラスで割高に貸してしまうのはちょっとどうかと思いますけどねw

なにはともあれデザインです。
正面から見るとなにか小動物のようなちょっと間の抜けたかわいらしいデザインになっています。
その一方で後ろから見ると、カクカクとしたデザインで、ちょうど現行アルトのようなレトロ感を漂わせるデザインとなっています。

全体として「好きな人は好き、嫌いな人は嫌い」という好みの分かれるデザインで、カプチーノやXー90、ハスラーなどといった個性的な車を沢山世に排出してきたスズキらしい車だなあというのが第一印象です。

個人的に言えば、結構好きなデザインですが、私の知り合いは「前は好きだが後ろは大嫌い」と申しておりました。

パワートレーンについてですが、エンジンは直列4気筒1200ccで最高出力は91PS、最大トルクは12kg・m
アシストするモーターは最高出力3.1PS、最大トルク5.1kg・m
トランスミッションはCVTです

加速感について、エンジンはやはりスズキの他の4気筒と同じく、騒音や振動のマナーは他社の4気筒を凌駕するものの、91馬力が出ているとはちょっと思えないです。中高速域での加速感はいまいちかなと思います。
ただ、マイルドハイブリッドによるモーターアシストのおかげで出だしのトルクはそこそこあり、街中を走る分には問題無いかなと思います。

また、CVTについてですが、これは近年のCVT搭載車の中でも群を抜くレベルのラバーバンドフィーリングで、アクセルを踏んでから実際に車が加速いていくまで、ものすごくタイムラグがあります。
また、高速域では常にエンジンの回転数が上下し、高速道路では一定速度で常に走行することは至難の技。
長距離ドライブでは足がつりそうになってしまいます。

スズキ車でもワゴンRやスイフトのCVTはそこまでラバーバンドではないのに……
やはりマイルドハイブリッドの弊害か!?

乗り心地についてですが、軽い車特有のヒラヒラ感はあるものの、サスペンションが揺れをしっかり吸収し、不快な突き上げや細かい振動はほとんどありませんでした。
重厚感はありませんが、この乗り心地は結構好きですね。
マツダの車も最近はとても乗り心地がいいですが、個人的にはデミオよりもイグニスの方が乗り心地がいいと思います。

ハンドリングについては、タイアがダンロップのエナセーブだったので大丈夫かな? と思っていたものの、車体が軽いためかコーナーもきびきびと走っていきます。
未舗装路では結構横滑りが大きかったものの、峠道のような舗装路でそこまでガンガン攻めないのであれば、スイフトに匹敵するレベルのコーナリング性能だと思います。
車体が900kgを切っているのにも関わらず、ボディー剛性は非常に高く
コーナーで車体に負荷をかけてもボディーが捩れたりすることもなく
また高速走行時もフラットに安定した姿勢を保ち続けます。

総合的に見ると、ボディやサスペンションは良く作り込まれてあり、スズキらしい軽量でありながらハンドリングとスタビリティの高い走りが実現されており、これが140万円程度から購入できるなんて素晴らしいことだとは思います。
でも、走りがいいからこそCVTのラバーバンドフィーイングには閉口してしまします。
この車をMTやスズキお得意のAGSで操ることができれば、どんなにか楽しいんだろうと思います。

本日2016年11月29日にスズキからソリオのストロングハイブリッドが発表になりまして、これにはAGS(オートギアシフト)が入るそうです。
私はてっきりハイブリッドにはCVTしか使うことができないと思っていたものですから、今日の発表には大いに驚いたわけですが、是非ともこのイグニスにもストロングハイブリッド及びAGSの導入を願いたいですね。

ヘッドライトのデザインは昔のセルボからもらっているそうです

後ろ姿が苦手という人は案外多いらしいですね

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