スバル・R2 試乗レビュー









ハンドルはスポークが二本で、ちょっと時代遅れ感がある。
後ろの席は足元が狭く、ヘッドクリアランスもない。居住性よりもデザイン重視かと思われる。
シートは硬さがちょうど良いのだが、長く座ってると腰が痛くなってくる。
ドライビングポジションは悪い。左足が投げ出される。まっすぐ座れない。
エンジンは音はうるさいが、回転マナーは良い。吹け上がりはさすが4気筒、気持ちがいい。振動は現代の優秀な3気筒と同等くらい。
4気筒の割には低回転のトルクが充実している。一方で高回転での伸びは期待したほどではない。
CVTは初期のものということだが、想像していたよりはずっと良い。出だしではエンジン回転がグイーンと上がるが、低速域ではそれなりにダイレクト感がある。中高速域でのダイレクト感はもう一歩。少しローギヤードよりすぎるかもしれない。音は高速域でヒューンとで聞こえる時がある。低速域で再加速する時には若干ギクシャクする。
ロードノイズは現代の軽自動車の水準からしたら多め。
ハーシュネスは大きい。細かい振動、大きな振動とも結構伝えて来る、ただ、揺れた後の収まりはいい。ブルっと響かない。
ハンドリングはレベルが高いと言える。接地感がとにかく高い、ABSが無いので下りは怖いのだが、基本的には安心できる。ロールは結構あるし、揺り戻される印象。基本的に身軽で操るのが楽しい。
ステアリングは正確性が高く、よく曲がり、舵角修正も少ない。タイムラグも軽にしては少ない。ただ、電動パワステのセッティングのせいだと思うのだが、ハンドルセンターが甘く、ソリッドなステアリング特性と相まって、怖い時がある。直進安定性はイマイチ
スタビリティは高い。高速走行を行なっても、車体はしっかり安定している。
ブレーキにはくせがあり、個体特有の問題かもしれないが、少し踏んだだけで急に効き出す。

総合的に言って、非常にくせがあり、扱いやすい車とは言えない。特にもハンドルが正確なのに、軽くてセンターが甘いのは逆に怖い。ソリッドすぎも考えもの。
街中で走るよりも、峠道や高速道路を走った方が車の特性的にあっている気がする。私はこの尖り方は好きだ。でも軽自動車の使い方として、それっていいのだろうか。市場は受け入れてくれるのだろうか。
スバルの軽自動車がなくなってしまった理由がなんとなくわかってしまった気がした。兎にも角にも尖りすぎ。でも同時に熱狂的に愛される訳もわかる気がする。

今回燃費21.8km/L 走行距離471.5km 給油量26.6L

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